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知っておきたいデザイン用語集㉜
【 アウトライン化】
アウトライン化とは、テキストデータを点と線で構成された図形データに変換することを指します。グラフィックデザインの現場では、「フォントのアウトライン化」という言葉が特に印刷物の入稿時に頻繁に使われます。
アウトライン化の主な目的は、印刷トラブルを防ぐことです。デザインに含まれる文字情報を印刷業者に入稿する際、ファイルに使用されたフォントが業者側の環境でサポートされていない場合や、文字化けが発生するリスクがあります。このような問題を回避するため、入稿データのテキスト部分をアウトライン化しておくことが推奨されます。
アウトライン化されたテキストは、フォントデータに依存しなくなるため、文字が意図した通りに表示されることが保証されます。特に、特定のブランドフォントやカスタムフォントを使用している場合には必須の作業といえるでしょう。
ただし、注意点もあります。アウトライン化を行うと、テキストは図形として扱われるようになるため、編集ができなくなります。そのため、データを保存する前に必ず編集可能な元データをバックアップしておくことが重要です。
アウトライン化は、プロフェッショナルなデザインデータを作成する上での基本的な技術ですが、確実に行うことで入稿時のトラブルを未然に防ぎ、スムーズな制作進行につながります。特に印刷物を扱う際には、アウトライン化の作業を忘れずに取り入れるようにしましょう。