株式会社間島宣伝事務所

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気づける人の仕事は、サービスになる

笑顔で対応することや、礼儀正しく接することも大切ですが、それだけで本当に良いサービスになるわけではないと思います。良いサービスとは、相手が言葉にする前に少し先を想像し、今何に困っているのか、次に何が不安になるのか、どこで迷いそうなのかを考えながら動くことです。

そのためには、常に頭を働かせている必要があります。

目の前の作業だけを見ていると、相手の小さな変化に気づけません。自分の担当範囲だけを見ていると、その先で起きる問題を想像できません。仕事をただ処理として進めていると、本当は必要だったひと言や確認を見落としてしまいます。

サービスとは、相手のために気づき続ける仕事なのだと思います。

仕事におけるサービスとは、ただ丁寧な言葉を使うことではありません。

自信がないまま仕事をすると、どうしても踏み込みが浅くなります。けれど、自信を持てるだけの努力を重ねた仕事は、相手にも伝わります。

■仕事は、作業だけでは終わらない

仕事には、決められた作業があります。

資料をつくる、連絡をする、確認をする、納品をする。そうした一つひとつを正確に行うことは当然大切です。しかし、仕事の価値は作業を終わらせるだけでは決まりません。

相手が本当に安心できているか、次に何を判断しなければならないのか、こちらの説明で誤解が生まれていないか、納品後に困ることはないか。そうしたことまで考えられている仕事には、作業以上の価値があります。

言われたことを正確にやる人は信頼されます。しかし、言われていない不安に気づける人は、もっと信頼されます。

お客様が求めているのは、単に商品や成果物だけではありません。安心して任せられること、自分のことを理解してくれていると感じられること、先回りして考えてくれていること。そうした目に見えない部分が、サービスの質を大きく左右します。

■気配りとは、先回りして考えること

気配りという言葉は、優しさや感じの良さのように捉えられることがあります。

しかし、仕事における気配りは、もっと実務的な力です。

相手が次に何を知りたいのかを考えること。確認すべきことを先に整理しておくこと。相手が判断しやすいように情報を整えること。言葉の受け取り方まで想像すること。これらはすべて、仕事をスムーズに進めるための気配りです。

気配りがある人の仕事は、相手に余計な不安や負担を与えません。

たとえば、メールひとつでも、ただ用件を送るだけではなく、相手が次に何をすればよいかが分かるように書かれている。打ち合わせでも、話す内容だけでなく、相手が迷いそうな点を事前に整理している。提案でも、良い部分だけでなく、判断に必要な注意点まで伝えている。

そういう小さな先回りが、仕事の信頼をつくります。

■一分の隙は、相手の不安になる

仕事における隙とは、完璧でないことを責める言葉ではありません。

人は誰でも間違えますし、すべてを一人で完璧に行うことはできません。ただ、確認不足や想像不足によって相手に不安を与えてしまうことはあります。

連絡が少し遅れる。説明が少し足りない。確認が少し甘い。相手の立場を少し想像できていない。こうした小さな隙が重なると、相手は「本当に大丈夫だろうか」と感じるようになります。

反対に、細かなところまで気を配られている仕事は、相手に安心感を与えます。こちらが聞く前に必要な情報が届く、迷いそうなところに説明がある、困った時の対応が早い。そうした積み重ねが、「この人は分かってくれている」という信頼になります。

仕事の隙をなくすとは、緊張し続けて疲れ切ることではありません。相手に不安を与えないために、必要なところに意識を向け続けることなのだと思います。

■サービスは、相手の時間を大切にすること

良いサービスは、相手の時間を奪いません。

説明が分かりにくいと、相手は何度も確認しなければなりません。段取りが悪いと、相手は余計な調整に時間を使うことになります。こちらの準備が足りないと、相手が考えなくてもよかったことまで考えなければならなくなります。

仕事で気を配るということは、相手の時間を大切にすることでもあります。

相手が迷わないようにする。判断しやすいようにする。二度手間にならないようにする。必要な情報を必要なタイミングで出す。そうしたことができる人は、相手にとってとてもありがたい存在です。

サービスの質は、相手にどれだけ楽をさせられるかにも表れます。手を抜くという意味ではなく、相手が本来集中すべきことに集中できるように、こちらが気づき、整え、先回りしておくことです。

■気づく力は、仕事の差になる

同じ仕事をしていても、気づける人と気づけない人では結果が変わります。

気づける人は、相手の表情や言葉の違和感に反応できます。予定のズレに早く気づけます。小さなミスが大きな問題になる前に止められます。相手がまだ言葉にできていない不安を拾い、必要な対応を考えることができます。

気づけない人は、悪気がなくても問題を見落としてしまいます。言われたことはやっているのに、なぜか相手の満足につながらないことがあります。それは、仕事を作業として見ていて、相手の状況まで見えていないからかもしれません。

サービスの差は、大きな演出よりも、小さな気づきに出ます。

気づく力は、特別な才能だけではありません。日頃から相手を見ること、現場を見ること、全体の流れを見ること、自分の仕事の先にいる人を想像することで、少しずつ磨かれていきます。

■頭を働かせ続けることが、サービスの基本

頭を常に働かせるということは、難しい理屈を考え続けることではありません。

今、相手は何に困っているのか。この後、どこで迷いそうなのか。自分の仕事が次の人にどう渡るのか。ここで確認しておけば、後で誰かが困らずに済むのではないか。そうした小さな問いを持ち続けることです。

サービスとは、相手を思っているだけでは成立しません。相手のために考え、先回りし、必要な行動に変えることで、初めてサービスになります。

気づける人の仕事には、安心があります。先回りできる人の仕事には、信頼があります。相手の時間や不安まで考えられる人の仕事には、ただの作業ではない価値があります。

頭を働かせ、八方に気を配り、相手の小さな不安を減らしていくこと。

それは大変なことですが、仕事をサービスに変えるために欠かせない姿勢なのだと思います。