株式会社間島宣伝事務所

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ちょっと言いたくなるビジネス用語

ビジネスの現場では、昔から不思議な現象があります。

「分ける」と言えばいいのに、セグメントする。
「技術」と言えばいいのに、スキル。
「目的」と言えばいいのに、パーパス。
「確認」と言えばいいのに、ファクトチェック。

もちろん、専門用語には意味があります。
便利な言葉もたくさんあります。

しかし、たまに思うのです。
「それ、普通の日本語で言った方が、早く伝わりませんか?」
2024年以降は、生成AIの本格活用、DX、働き方改革、人材不足などの影響もあり、ビジネス用語がさらにカタカナ化してきました。生成AIについても、2024年以降は実証実験から本格導入へ進んだという見方が増え、AIエージェントなどの言葉も一気に会議で聞くようになっています。
今回は、そんな「最近よく聞くけど、結局なに?」というビジネス用語を、少しだけ皮肉を込めて一覧にしてみます。

リスキリング→学び直し
「勉強しよう」だと重いので、横文字にして少し未来っぽくした言葉。

アップスキリング→今の仕事力を上げる
今ある能力を伸ばすこと。昔なら「もっと腕を磨け」で済んだ話です。

タイパ→時間対効果
「時間を大切にしよう」の若者ビジネス版。便利ですが、考える時間まで削ると危険です。

エンゲージメント→愛着・関係性
社員のやる気、顧客の愛着、SNSの反応、何にでも使える万能風の言葉。便利すぎて少しぼやけます。

パーパス→存在意義
「何のためにこの会社があるのか」。大切ですが、ポスターに貼っただけでは意味がありません。

ウェルビーイング→心身ともに良い状態
「健康で気分よく働けること」。これを言いながら会議が長い会社もあります。

サステナブル→持続可能
良い言葉ですが、とりあえず緑色のデザインにすればいいわけではありません。

インサイト→本音・深層心理
お客様本人も気づいていない欲求のこと。使いすぎると、なんとなくマーケターっぽく見えます。

ペインポイント→困りごと
「お客様の困りごと」で十分ですが、ペインポイントと言うと資料が少し賢そうに見えます。

ジャーニー→行動の流れ
お客様が知って、迷って、買うまでの道のり。旅感を出すと会議が少し壮大になります。

オンボーディング→慣れてもらうこと
新入社員や新規顧客に使い方を覚えてもらうこと。船に乗せるような言葉ですが、実際は説明資料を送ることも多いです。

ナレッジ→知識・ノウハウ
「知っていること」をかっこよく言った言葉。共有されないナレッジは、ただの個人メモです。

アサイン→任せる・割り当てる
「この仕事、あなたにお願いします」を少し冷静に言う表現。

バッファ→余裕
スケジュールの余白。これがないと、だいたい現場が泣きます。

アジェンダ→議題
会議で話す内容。アジェンダがあっても、雑談で終わる会議はあります。

エビデンス→根拠
「証拠を出して」のビジネス版。言葉は強いですが、意外とスクショ1枚だったりします。

ファクトチェック→事実確認
間違っていないか確認すること。AI時代には、かなり大事になりました。

ハルシネーション→AIのもっともらしい嘘
生成AIが自信満々に間違えること。人間の会議にも似た現象があります。

プロンプト→AIへの指示文
AIにどうお願いするか。つまり「依頼の仕方」。人への指示が下手な人は、AIへの指示もだいたい下手です。

AIエージェント→自律的に動くAI
AIが指示に沿って作業を進める仕組み。便利ですが、まだ「優秀な新入社員」くらいの目線で見た方が安全です。

RAG→外部情報を参照するAIの仕組み
AIに社内資料や外部情報を読ませて答えさせる技術。読み方は「ラグ」。初めて聞くと布製品かと思います。

ゼロイチ→新しく生み出すこと
0から1をつくること。言いたい気持ちはわかりますが、実際は0.2ぐらいから始まることも多いです。

グロース→成長
売上、利用者数、事業を伸ばすこと。成長と言うより、少し投資家っぽい響きになります。

スケール→拡大する
事業を大きくすること。小さな失敗もスケールすると大変です。

ピボット→方向転換
うまくいかなかった時の言い換えとしても便利。「撤退」より前向きに聞こえます。

クイックウィン→すぐ出せる小さな成果
まず小さく勝つこと。悪くない考えですが、小さな成果だけで満足すると本質が進みません。

アジャイル→柔軟に進める
やりながら改善すること。便利な言葉ですが、計画不足の言い訳に使われることもあります。

MVP→最小限の試作品
まず出して反応を見るもの。完璧主義より良いですが、雑なものを出す免罪符ではありません。

データドリブン→データにもとづく判断
勘だけで決めないこと。ただし、都合のいいデータだけ見ると「データ風の思い込み」になります。

会議で
「この施策はターゲットのインサイトに対して、エンゲージメントを高めるタッチポイント設計が必要ですね」
と言うと、なんとなく仕事ができそうに聞こえます。

でも、普通に言えば、
「お客様の本音を考えて、どこでどう伝えれば好きになってもらえるか考えましょう」
です。

さて、どっちが伝わりやすいのでしょうか。