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先輩、「プライス・カスタマイゼーション」って何ですか?

みなさんこんにちは。横浜出身研修生の「シウマイ」です。

今回もマーケティングについて学んでいきます。

今回のテーマは「プライス・カスタマイゼーション」です。
一見なんだかよく分からないカタカナ言葉が出てきましたが、その意味は非常に簡単なものです。
日本語に訳すと「価格設定」とでも言えばよいでしょうか。あるいは「価格をカスタマイズすること」と説明したほうが想像しやすいかもしれません。
今回は商品の価格設定に関するお話です。

前回では、価格は商品の価値を表示する基準になるとお話しました。
それは「高価格なものは高品質である」と人は考えることに基づいています。

もちろん、品質の良い商品が高く売れることは嬉しいものですが、しかし一方で価格が高くなるにつれて、当然買う人は少なくなります。
顧客一人一人の購買力は異なるものであり、ひとつの商品とひとつの価格設定では、潜在的な顧客の多くを満足させることはできません。

そこで、顧客に合わせてきめ細かく価格を設定することが必要になります。
これを「プライス・カスタマイゼーション」と言います。

具体的な例としては飛行機の座席などが挙げられます。

プライス・カスタマイゼーション
Generative AI illustration of first class in airplane

飛行機は席のグレードで料金が変わります。ビジネスクラスであればエコノミークラスの数倍、
ファーストクラスはビジネスクラスのさらに数倍程度の値段です。

仮に値段設定がビジネスクラスだけだとすると、
「高すぎて購入しない人」、「高くても購入できる人」が発生し、これらの潜在的な利益を得ることはできません。
また、値段設定がひとつしかない場合では、安易に値引きを行うと期間前の買い控えが起き、さらに値引き後の需要増加に対応できないといった問題が発生するリスクがあります。

そこで、プライス・カスタマイゼーションの出番です。
「ビジネスクラスが高すぎて買えない人にはサービスを簡略化したエコノミークラス」を、
「ビジネスクラスより高くても買える人にはより高級志向の強いファーストクラス」を用意します。
これらを追加することで、単一の価格設定では拾えなかった顧客を満足させ、潜在的な利益を獲得することができます。
もちろん、需要の多い廉価帯は数を多く用意し、需要が少ない高価格帯は少数用意するということも重要です。

また、戦略として値下げを行うのはエコノミークラスに限定することで、
ビジネスクラスやファーストクラスの価値を落とさずに利益を確保することができます。

このように、世の中の商品が様々なサイズや価格帯で展開されているのにはこうした理由があります。
学割や子供料金なども、顧客に合わせた価格設定として有名なものです。

商品の価値を守りつつ、幅広い顧客を満足させるために「プライス・カスタマイゼーション」を活用しましょう。