株式会社間島宣伝事務所

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shimazaki

「ブランドのつくり方」

みなさんこんにちは。横浜出身研修生の「シウマイ」です。

今回もマーケティングについて学んでいきましょう。
今回のテーマは「ブランド」です。

みなさんはブランドと聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか。

コーラといえば「コカ・コーラ」、宅配といえば「クロネコヤマト」のように、ブランドはそのカテゴリーを代表するものとして扱われます。
ブランドの力は非常に強力です。例えば私たちは「宅急便」という言葉を当然のように使いますが、
実はこれはヤマト運輸の登録商標であり、ヤマト運輸のブランドが広く浸透していて強い力を持っていることを表しているといえるでしょう。
このように、世界中には多種多様なブランドが様々なカテゴリーで確固たる地位を築いています。

これらのブランドをブランドたらしめている要素とはいったい何でしょうか。
先に挙げたようなブランドには、「特定の商品について誰よりも詳しい」という専門性と「このブランドに任せればよい体験ができる」という信頼感があります。

この「専門性」「信頼感」の2つがブランドには欠かせない要素になります。

では、このようなブランドはどのようにして作られるのでしょう。
もちろん、強力なブランドも初めから大きな市場を持っていたわけではありません。ブランドは成長することによって、その名声を獲得しているのです。
ブランドの第一歩は、小さなカテゴリーを生み出し、その中で「専門性」によって一番を取ることで始まります。

ここではスターバックスを例にしましょう。
スターバックス創業時のアメリカでは、コーヒー業界の熾烈な価格競争によって低品質なコーヒーがそのほとんどを占めていました。
スターバックスはその中で「一杯のコーヒー」の体験を特別なものにするため、コーヒー豆の品質や焙煎にこだわり、「スペシャルなコーヒーの専門性」を勝ち取りました。
この体験によって顧客に心の中に「スペシャルなコーヒー」といえば「スターバックス」というブランドが生まれたのです。
もちろん、高品質であることで顧客の「信頼感」を十分に勝ち取ることができました。

ブランドのつくり方

このように、新しいカテゴリーを生み出し、顧客を満足させることができれば、
そこに新しいブランドが生まれることにつながるということです。

一方で、こうして生み出されたブランドには強力な競合が現れることがあります。
例えばコーラには「ペプシ」、ヤマトには「佐川急便」という強力な競争相手がいます。
では、このような競争相手が現れたとき、成長途中の自社のブランドを守るためにはどうするべきでしょうか。

答えは「受け入れること」です。

実際、コカ・コーラが生み出したコーラ市場にペプシが現れたとき、激しい競争が起こりましたが、
結果として全体のコーラの消費量は増加しました。つまり、ペプシの参入によって市場が大きく成長したのです。

コーラの市場にコカ・コーラしか存在しなければ、コカ・コーラの競争相手はコカ・コーラ以外のその他の飲料全てになります。
選択肢がひとつしかない時、そのカテゴリーには比較対象がないため信用度はあまり高くありません。
しかし、消費者の前にコカ・コーラかペプシあるいはその他の「コーラ類」の選択肢があるとしたらどうでしょうか。

競争によって品質の向上が起こり、「コーラ類」の選択の信頼性が高まっていることで、
全体として「コーラ類」が選ばれる確率は高くなります。

選択肢が増えることは需要が喚起されるだけでなく、信用の向上にもつながります。
ですから健全な競争は進んで受け入れるべきなのです。


このように、ブランドは始め小さな市場からスタートし、その中で「専門性」を勝ち取ることで生まれます。
時には過酷な競争を迎える場面もありますが、切磋琢磨しあうことはお互いの成長に繋がります。

こうして「高品質で信頼に値するもの」としてブランドが形成されていき、時間をかけて私たちの頭の中で確固たる概念として確立されていくのです。